やす君のひとり言

やす君の情景

~大分市竹中やすらぎ霊園~

霊園風景 その9 「お盆の風景」

 「お盆の風景」

 

 

いつもは 静かな雰囲気のやすらぎ霊園ですが お盆が近づくと とても華やかに

なります

 

夏真っ盛りの光の中を 多くのご家族がお参りに来られ 大人に交じって

子供たちのはしゃいだ声が 一気に霊園をにぎやかにしてくれるのです

その光景は 暑さがやわらぐ夕暮れ時まで あちらこちらで垣間見ることができます

 

お墓にお花を供え 親子そろってお参りする姿には 先祖の霊を敬うと同時に 今ここ

にいることを感謝する   人として生きることの大切さを 教えられている気がします 

 

やがて 声が途絶え 静けさを取り戻した霊園内のお墓には 名残を惜しむかのように 

色鮮やかなお花たちが 故人に寄り添っています

 

この時期に ひときわ光を放っているのが「ほおずき」です 

鮮やかな橙色のほおずきは 故人の道しるべのようにも見え その袋の中には

仏さまになった故人が 休まれているようにも 見えてきます

 

迷うことなく帰り  迷うことなく戻っていく 幾世代にもわたって続いてきた 

この世と あの世をつなぐ  大切にしたい お盆の風景です

 

          【ほおずきの色映えて にぎやかなお墓たち】 

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f:id:yasuragi-reien:20170207092834j:plain  ほおずきが 子らを見送り 墓と舞い

 

 

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回顧録no.9 「‥ひょうひょうと生きた父のこと 1/4」

   「‥ひょうひょうと生きた父のこと 1/4

 

   そばにいても 気がつかないくらい 寡黙な父で  静かにあぐらをかき

 母はもちろん 子供に対しても 怒ることも 手を上げることもなかった

 

 ゆっくりと 音を立てずに歩く 穏やかな雰囲気を持った人だった

 

 先の戦争で招集されたが 戦地に行くことはなく 南九州で終戦を迎えたと聞いた 

 祖父が残した借金は 長男である父が引き継いだ

 二人の弟には一切頼らず 愚痴も泣き言も言わず 黙々と働き続けた

 

 わずかな田畑からの収入は少なく 私が小さい頃は 毎年のように冬から春にかけて

 出稼ぎに行っていた 記憶がある

 

 唯一の楽しみは 安い煙草を燻らし 甲類焼酎を飲むことだったと思う

 

 多くの苦しみを背負っていたのに 人生を 恨むことも 悔いることも 

 そして 嘆くこともせず 

    母と妻と 4人の子供のために 身を粉にして

 

 それでも 笑顔を絶やさず ひょうひょうと 春風のように さわやかに 

 水の流れのように 自然体で ゆっくりと 生きた人だった    (続く)

 

      

 

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「お盆がきます」

 

やがてお盆がきます 

 

やすらぎ霊園にも お墓の掃除に訪れる方が 増えてきました

また 亡くなった方の初盆に合わせて お墓をつくられる方もおられます

 

宗派によっては お盆にこだわらない考えもありますが

一般的には 「年に一度 祖先の霊が私たちの元に帰ってくるとき」として

仏壇を飾り 迎え火や 送り火を焚く などの風習が今も残っています

 

お盆とは それほどに古くから 亡くなった人を祀る行事として 宗教の教えや

地域の特徴などが入れ混じりつつ 少しづつ形づくられ   

今日まで 引き継がれてきました  

 

やすらぎ霊園でも年3回 春・秋のお彼岸とお盆に 「納骨堂」や「永代供養墓」

そして「樹木墓」において お寺さまにご供養をお願いしています

 

お盆が来る この機会に 私たちが今 この世にいること それは親をはじめ ご先祖

様があったからこそであり あらためて ご先祖様を敬い  偲び 感謝する機会として

あなたらしい お盆を過ごしてみたら いかがでしょうか

 

 家族の想いが詰まっている お墓についても 考えてみませんか

 お墓は 亡くした家族を偲び 生きていることに感謝し 善い行いを約束する

 そして 私のこれまでとこれからを 静かに思ってみるでもある  と思うのです

 

 

 今日も 「カナカナカナ」という ひぐらしの鳴き声が やすらぎ霊園を

 渡っていきます     

 

 

 

やすらぎ霊園では8月10日(木)~8月15日(火)まで

 

お盆フェアを開催いたします。

詳しい情報は下記URLからご覧ください。↓

http://www.yasuragi-reien.jp/2017_summerfair.pdf

 

 

            【お盆を迎えるお墓たちの光景】 

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f:id:yasuragi-reien:20170207092834j:plain      いく夏に 重ねて寂し 蝉しぐれ   

 

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霊園風景 その8 「夏を彩る草花たち」

 「夏を彩る草花たち」

 

「やすらぎ霊園」は 2000年に開園しました 

広大な雑木林を造成し 計画的に樹木を配置 あるいは以前からここにあった樹木を

活かし 花と緑に囲まれた霊園づくりを 進めてきました

 

その後 墓地の拡大に伴って 樹木や草花も 少しづつ増えていき 春夏秋冬 

どの季節でも 霊園内のどこかで 赤や黄や青など 色とりどりの花に出会うことがで

きるようになりました

 

また、風や鳥などが運んだ 草花の種も芽を出し 一面がにぎやかな色に染まっている

光景もあちことで見ることができます

 

この時期   顔を見せてくれるのが 「ムクゲ」や「百日紅」、「ヘレニュウム」など

の 花々でしょうか

 

特に 「ヘレニュウム」は  空地のいたる所で「夏よ来い!」と 

元気を届けてくれます

 

乾燥に強く 肥料も欲しがらない 世話いらずの「孝行花」なのです

もう少しの間 太陽に負けない装いを披露し 秋の訪れと同時に 少しづつ

表舞台から 退いていきます

 

  

                                    【夏色に負けないヘレニュウム】

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f:id:yasuragi-reien:20170207092834j:plain 恋る人 去りゆきてなお 恋る夏        

 

 

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「合同法要」のご案内

 

 

お盆の「合同法要」のご案内です。

             「8月11日(金)10時~・やすらぎ霊園にて」

 

 

 「やすらぎ霊園」では、春・秋のお彼岸とお盆にお寺さまをお招きし、「合同法要」  

 を執り行っています。

 

   今年もお盆を迎えて、来る8月11日(金・祝日)10時より、浄雲寺ご住職による

 「合同法要」を執り行います ※時間は前後することがあります。

 

 法要いただく場所は「納骨堂」、「永代供養墓」、「樹木墓地」の3箇所です。

 

     この機会に、ご家族でやすらぎ霊園に足を運んでみませんか。

                                                                            皆さまのお越しをお待ちしています。 

      

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回顧録no.8 「‥温泉町のA君のこと   4/4」

↓ 前回までのお話はこちら

yasuragi-reien.hatenablog.jp

   「‥温泉町のA君のこと  4/4

 

 あの温泉町が遠のいてから 10年以上が過ぎ  社会人となって間もない頃 

 ふとした便りで A君が近くの温泉町で働いていると聞いた 

 両親も元気で一緒に暮らしているという

 

 なつかしさに押されて電話を入れ 流れてくるやさしい声を聞いたとき あの 

 にこやかな笑顔の A君にたどり着いた

 

 A君は 父親の後を継いで板前になっていた  

 

 親が苦労して育ててくれた分 頑張って楽させてやりたいと話す A君

 似たような環境で生きてきた 自分と重ね合わせて うなずく 

 

 近いうちに会うことを約束したそのとき 僕たちは小学生に戻り 

 あの温泉町の あの家が あの映画館が なつかしく浮かび上がってきた

 

 それから 間もなくして 彼は ひとり自動車事故で 逝った

 

 雨の夜運転していて 海にかかる橋の欄干にぶつかったと聞いた

 苦労して生きてきたA君 そして 若い命で終わったA君 

 彼が この世で受けなかった幸せは きっと あの世で受けると 信じている

 

 きっと 

 海から昇る朝日に向かい 力強く 大きく 羽ばたいていったのだ

 

 彼は今 あの温泉町の近くのお墓で 両親と一緒に眠っている 

 親子で一緒に 板場に立っているのだろうか 

 A君が自慢する料理を 一度でいいから 食べてみたかった      (終)

 

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霊園風景 その7 「 盛夏に向かうお墓の風景 」

 「盛夏に向かうお墓の風景」

 

緑に囲まれて 涼しげな「やすらぎ霊園」ですが 夏の暑さは訪れます

そんな日が続いても ご家族がお参りする光景は いつもと変わりません

 

朝早くからご夫婦で 出勤前のサラリ-マンの方も 涼しくなる夕刻にはご家族揃って

手に手に花を持ち 懐かしい人に逢うときの いとおしさや 寂しさなどの 

思いを それぞれに秘めて 眠る故人の元へと 歩みを急ぎます

 

蝉の声とともに 盆トンボが青空に舞い 時折り過ぎる車音は 静けさを破り

それでも あの人にも この風景が見えてて この音が聞こえているかもしれない

 

世界は違っても 私たちと故人をつなぐことは できると思うから 

そう信じられるから 今日も花を抱いて 逢いに来るのです

 

夕刻 お参りの途絶えた霊園は どこか寂しげな光景が広がりますが  色とりどりの

お花が供えられたお墓は 少し嬉しそうに見えるから 不思議です

 

やがて 梅雨が明けると夏本番 そして お盆が来ます

 

             【静かな夕暮れのお墓風景】

       

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f:id:yasuragi-reien:20170207092834j:plain           舞い上がり  夕空染めて  盆トンボ 

 

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