やす君のひとり言

やす君の情景

~大分市竹中やすらぎ霊園~

霊園風景 その77  「‥この春のお彼岸」

 

「‥この春のお彼岸」

 

20日は晴天 21日も晴天 そして 22日は曇り時々晴れ

3日間の「お彼岸フェア」には お墓参りの方も含め 多くの皆さんに 来園いただきました

陽光桜の開花に続き 霊園周辺の山々には 多くの山桜 波打つ淡い花色が 

目につくようになり それはまるで 春の喜びを 一気に表現しているかのよう

 

コロナウイルスの影響で 人出が少なくなっていますが 自然に囲まれた 

緑と桜に 囲まれたやすらぎ霊園は 暖かい陽射しの中 爽やかに風が 吹き渡っていき 

訪れる人たちの 心と体を 癒してくれています

綺麗になり 色とりどりの花で 飾られ 青空の下に 居並ぶお墓たち

物言わぬからこそ 願いや想いを受けとめて 子々孫々へ 語り継いでいくのです

 

どのように 時代が 移り変わっても 

ご先祖を敬い 亡くした人を偲び 今を感謝する 

お墓参りという 過去から今日まで 繋がれてきた ひとつの形の尊さは 

決して 色褪せるものでは ありません

そこに 家族という 何物にも代えがたい 結晶体が存在する限り 

永遠につながれていくと 信じます

 

騒がしい世の中が続いています 命に係わる問題ですから 当然と思います

それでも 長い歴史の中で ご先祖たちは 幾つもの 艱難辛苦を乗り越え

身も心も美しい この国を 創りあげてくれました

今の世代  わたしたちができること  お互いに 支え合うことだと 思います

鎖国時代には 戻れませんが それでも 四方を梅で囲まれた この国の民だからこそ

世界に誇れる 世界に範たる 行いができるような そんな気がするのです

明るい明日を 一日でも早く 迎えられますように 

 

ここに立ち 目を閉じると お墓たちから 学ばせていただくことが とても 多いの

です

四月 心穏やかに 春爛漫の中に 身を置きますと 

多くの心配事も どこかに 吹かれて 飛んでいき 幸せな気持ちに なれそうな 

そんな 一日も 必要です 

   

 

                 【山桜の向こうに 陽光桜 そして お墓たち】

f:id:yasuragi-reien:20200321155826j:plain

 

 

 

  

 

f:id:yasuragi-reien:20170207092834j:plain 「花祭 善男善女の 列長き」

 

www.yasuragi-reien.jp

回顧録 no.77  「‥夢の風景 ~鐘の音が単調に鳴り響く」

 

  「~鐘の音が単調に鳴り響く」

 

   20にならない 冬だったと 思う

   何気なく聞いている FMから流れた ロシア民謡

       その曲名が 「鐘の音が単協に鳴り響く」 だと 後で知った

   フランツ・レフラ-という ドイツのギター奏者が奏でる音は あの頃 あの町で

   青春の持って行き方が わからずに うろうろしていた 心根に 沁みてきて

   忘れまいと 必死に 口ずさんでいた 記憶が残る

 

   職場に配属して 1年足らず 仕事に慣れず 人に慣れず 町にも慣れず

   身の置き所を 暗闇で探している 時 

   流れた音楽は これ以上 落ち込みようがないほど 重く 寂しく それは 

   行き着くところまで 行けばいい と 開き直り それから 立ち上がれ と

   教えてくれているような そんな気にさせてくれる 音色だった

 

   FM局に ハガキを出して 問い合わせる と

   丁寧に 返事をいただき 曲名だけでなく レコード名も記されている

    間もなくして 届いた そのレコ-ドは それから 毎日のように

   部屋を 寂しく 暗くして 先輩からは 嫌がれれた

   転勤し 結婚し 住所を変わるたびに レコードもお供し 乾燥した日々がある毎に

   傷んだ心を 潤おしてくれていたように 思う

 

   あれから 半世紀

   幾つも積んできた 出来事  決して 戻ることはできない けれども 

   心は 想いは どの時代にも 帰っていくことができる

   音楽に なぞらえると 重ね合わた人生の一コマが 閉じた瞼に よみがえってくる

   この曲や あの曲は 人それぞれの 過ぎた時間を 切り取ってくれる

   それが ゆめであろうと うつつであろうと 現れてくれれば 同じこと

   そこに 愛した人が いてくれれば なんにも 言うことはない 

   一握りの 幸せの中にいて 過ぎゆくときを 愛おしんでいる

   たまには そんなときが あっていい‥

 

 

 

   「鐘の音が 単調に なり響く」   ロシア民謡     訳詩   穂 高  五 郎 

    夕べの鐘 さびしく 林に鳴りわたり

    御者のうた 遠い空 悲しく 消えて行く

    お前も今 どこかで 鐘の音 聞いている

    ひとり聞く 旅の空 引き裂かれし 恋に

    愛の強き 誓いも 虚しく 風が吹き

    御者の歌 いま絶えて 夕べの鐘が鳴る        

    

 f:id:yasuragi-reien:20200319133432j:plain

 

 

www.yasuragi-reien.jp   

霊園風景 その76  「‥子猫預かってます」

 

‥子猫預かっています」

 

 ある朝 いきなり 現れました

 雄の子猫です とても馴れていて 全く怖がりません

 どころか すり寄ってきて 甘えてくれるのです

 野良猫ではないような だとしたら  どうしてここに? 

 かなり痩せていて 食事が欲しいのか 小さく鳴き続けます

 

 さて この 招いたお客様でもない 子猫をどうするか

 思案する前に 鳴き声に 負けてしまい 食事を与えていました

 残念ながら ここには 猫嫌い職員が いないのです

 それぞれに 食べ物や 寝床などを 準備しました  薬まで です

 

 お天気のいい日は 事務所前で 日向ぼっこしています

 鳴き声がするたびに 見に行くので その度に 仕事が中断するのですが

   名前は  毛色に合わせて  「キー」 と  呼んでいます

 おそらく 違う名前なのでしょう  知らんぷり の顔 ですから 

 

 どうぞ お心当たりの方がおられましたら やすらぎ霊園まで ご連絡ください

 いつ いなくなるかは わかりませんが いる間は お世話しています

 

 

                            【 嫌々ながら 振り向いた キー 】       

f:id:yasuragi-reien:20200321102627j:plain

 

 

                【けっこう 美男子です】

    f:id:yasuragi-reien:20200318123806j:plain

 

 

 

 

 

f:id:yasuragi-reien:20170207092834j:plain 「恋猫や 烏声にも 勝りけり」

 

 

 

www.yasuragi-reien.jp

 

回顧録 no.76 「‥夢の風景  ~写真館の母 」

 

  「~写真館の母  

   

    当時 生まれた集落から いくつもの山を越えて 2時間以上 歩かなければらない

    小学生の足なら その倍近くはかかったに違いない その町

    神社からまっすぐ降りた 大きな通り  薬局とスーパーの間を入って 少し歩く坂道 

    角地に 写真館は あった

    

    20歳を過ぎて そこを訪れたことがある

    らしくない 小さな瓦葺きの民家で 油断すれば 通り過ぎてしまいそう

    かろうじて 古い看板と 木製の引き戸の横 ガラスで覆われた 狭い空間 

    何枚もの 写真が  無造作に貼られており 写真屋とわかる

    写真の多くは 七五三や 結婚式など 家族で撮ったもの 

    色褪せた 軍服姿の写真も 貼られていた

 

    だが その中に 母の写真は なかった

    すでに40年ほど経っており   当時10歳になるか ならないかの母が 

    そこにいるはずが なかったが それでも 写真の母に 逢いたかった

 

    物心ついた頃  母や叔父が話していたことが 記憶に焼き付いていた

    集落の人が 写真館を訪れたら 母の写真が 飾ってあり

    それは 本当は 母親に背負われてもいいほどの 女の子が 

    小さな子を背負っている写真で その背負っている子が 母に似ていたらしい

    9人兄弟の一番上だった母は 家計を助けるために 10歳に満たない頃

    その町の 旅館に奉公していた と いう

    誰かが 何かの気分で 母の子守り姿を 撮影し 飾ったのかも知れなかった

    

    祖母は 母と行くたびに 「あんたばかりに 苦労かけて‥」

    涙声で 母をいたわっていた

    いつもは 厳しい祖父や叔父も  母にだけは とてもやさしく

    母も 居心地が良かったと思う 

    祖父母の傍にいる時の母は 間違いなく 幸せな 笑顔だった

 

    祖父母や兄弟を見送り 長生きした母

    この春 別れを告げる間もなく 静かに旅立った

    あの写真のことは 最後まで聞けなかったが 聞かなくて良かった と 思っている

    10歳に満たない 女の子の奉公が 幸せであろうはずがないのだから

    今 また 祖父母と一緒になって あの頃のような幸せな顔で  笑っていて欲しい 

 

 

        

         【 母も 疲れた足を休めたであろう 町に注ぐ渓谷 】    

       f:id:yasuragi-reien:20200314151901j:plain

 

 

       

    www.yasuragi-reien.jp

霊園からのお知らせ  「‥春・ふれあいの日々」開催します!

f:id:yasuragi-reien:20200310162959j:plain


  「春・ふれあいの日々」開催します!

  ~・~・320日(金・祝)から22日(日)・~・~     

  やすらぎ霊園では、昨年に続いて3月20日(金・祝)から3日間

    「春・ふれあいの日々」開催いたします。

    お彼岸の3日間、展示墓の即売や特典付のお墓販売、供花の特価販売、

         お墓なんでも相談会、 霊園案内会など、多くの内容で皆さまをお待ちしています。

    どうぞ、ご家族おそろいで 桜咲く やすらぎ霊園へお越し下さい。

 

~・~・「春・ふれあいの日々」主な催し物等 ・~・~

           3/20(金・祝)~22(日) 

    8時   ~   お参りされる方々へ「供花」をお安く提供します。

    8時   ~    線香やろうそくなどを、無料サ-ビスします。

    9時   ~  「お墓なんでも相談会」を実施します。(粗品進呈)

            また、霊園内の案内会も併せて行います。

                                                 

            3/20(金・祝)

       11時 ~ 納骨堂や永代供養墓、樹木墓で、お寺さまによる合同供養が行われます。

       ※ 当初、予定していました3月20日、11時からの「永代経法要」は、                    

         新型コロナウイルス等を勘案して、中止いたします。

                       毎年、お彼岸に行っているお寺さまによる「合同供養」を執り行います。

 

 

 ~・~・「春・ふれあいの日々」お墓の特別提供 ・~・~

  お彼岸の3日間、お墓の特価販売も行います。

  すぐに納骨できる「展示墓」や在庫分などを通常よりお安く販売いたします。

  また、各種サービスをお付けした特価販売のお墓も準備いたしました。

  この機会にぜひ、やすらぎ霊園で検討ください。

  役職員一同、心よりお待ちいたしております。

 

  ※詳しくは、やすらぎ霊園ホームページを参照してください。

      http://www.yasuragi-reien.jp/2020_springfair.pdf

 

 

 

 

 

霊園風景 その75  「‥美しき 芝生墓」

 

 「‥美しき 芝生墓」

 

  やすらぎ霊園には 永い歴史を繋いできた 重厚な形や色を持つ 和型や洋型のお墓が 

  最も多く 建立されています 

  その佇まいが 最もお墓らしい 雰囲気を感じさせるためでしょうか

  今でも  安定してお客さまからの要望が あっています

  

  一方で お客様のニーズの多様化や 少子高齢化や人口減等も 影響して

  お墓に対する意識も 大きく変わってきました

  そうした声にお応えして 誕生したのが 「芝生墓」や「樹木墓」などのお墓です

  自然を壊すことなく 自然に調和させるよう コンパクトで美しいデザインを持たせました

  販売当初は 斬新さはあるものの 従来のお墓イメージと 違うこともあり

  しばらくは 厳しい状況が続きましたが 一基契約いただくと また一基というように

  お客さまからいただく評価も 少しずつ高くなってきました

  おかげさまで 樹木・芝生合わせて300基余りのうち これまでに 半数近くのご契約を

  いただきました

  

  移り変わる四季の中で いつも 鮮やかさのある 環境を保つのは 簡単ではありません

  しかし 「ここに眠る多くの故人は この風景を 愛でているに違いない」

  そう思うと 絶対に 手を抜くわけにはいきません

  目の届かないところまで いつも美しくあることを  心がけて 今日も 手を入れています 

  

             【同じ形のお墓が 整然と並ぶ 規格の芝生墓】

f:id:yasuragi-reien:20200228083154j:plain

   上下の写真は3月初旬の 「芝生墓」です

   芝生は 4月頃から初秋頃まで 緑一色に輝いて 美しい情景を繰り広げてくれています

   年3回ほどの芝刈り 散水 雑草取り 肥料 の基本4つに加えて 定期的な目地入れや 

   地中に空気を送るための穴あけ   さらに 病気や害虫対策などを やってあげることで 

   いつまでも美しさを保つことができると   いわれています

      とても大変な作業ですが こつこつと 続けることで この光景が保たれています 

   まもなく 美しい 緑色一色の 芝生墓が お目見えしてくれます

    どうぞ いつでも ご家族でお越しください 柔らかな自然が お待ちしています 

 

      【それぞれに 特徴あるデデザインのお墓たち 自由・芝生墓】     

f:id:yasuragi-reien:20200228082956j:plain

 

 

 

f:id:yasuragi-reien:20170207092834j:plain 「若草の 露滴りて 墓に滲む」 

 

 

 

 

www.yasuragi-reien.jp 

回顧録 no.75  「‥夢の風景 ~祝婚の歌」

 

  「~祝婚の歌」

 

 「結婚して よかったですか?」 と 問われれば

「よかった」 と 答えるに 決まっている

いつも 仲が良かったわけではない 幾度となく 喧嘩も した

それでも 思い出すのは 

楽しそうにお喋りしているとき 桜花を見上げ微笑んでいるとき  庭先で雑草と遊んでいるとき 

愛犬と僕を一緒に叱っているとき  美味しそうな料理を 笑顔で頬張っているとき

仲直りして はじめに話をしたとき

演説の後 良かったこと 悪かったことを 教えてくれたとき

 それから‥

 

40年間 一緒の中で 楽しいことの裏側では

辛いこと 悲しいこと 寂しいこと なども 数えきれないほどに させてしまった

今 独りになり 気づかされることの多さに 愕然とし 心で詫びている

でも…

一緒に過ごした時間が とても幸せに 思えることは 素晴らしい 嬉しい 

独りだったら ゆっくりと 想い起こせるだけの 出来事は 創れなかった

この歳になって 味わっていることの 重さ

残念なことは 今 ふたりではなく ひとりになった と いうこと

それでも… 

やはり 結婚は いいものだ 

 

部下の結婚式で こういう夫婦であって欲しい と 紹介した歌がある

今 読み返し こういう夫婦であったかどうか 自問自答している…

  

 

 

祝婚歌   吉 野 弘 

 二人が睦まじくいるためには 愚かであるほうがいい 立派過ぎないほうがいい

 立派過ぎることは 長持ちしないことだと 気づいているほうがいい

 完璧をめざさないほうがいい

 完璧なんて不自然なことだと うそぶいているほうがいい

 二人のうち どちらかがふざけているほうがいい ずっこけているほうがいい

 互いに非難することがあっても 

 非難できる資格が自分にあったかどうか あとで疑わしくなるほうがいい

 正しいことを言うときは 相手を傷つけやすいものだと 気付いているほうがいい

 立派でありたいとか 正しくありたいとかいう 無理な緊張には 色目を使わず 

 ゆったり ゆたかに 光を浴びているほうがいい

 健康で風に吹かれながら 

    生きていることのなつかしさに ふと胸が熱くなる   そんな日があってもいい 

 そしてなぜ 胸が熱くなるのか

 黙っていても ふたりには わかるのであってほしい

 

 

             f:id:yasuragi-reien:20200221163509j:plain

 

 

 

www.yasuragi-reien.jp