やす君のひとり言

やす君の情景

~大分市竹中やすらぎ霊園~

夢の風景

回顧録 no.45 「‥夢の風景 ~深山の寒つつじ 3/4」

「‥夢の風景 ~深山の寒つつじ 3/4」 わずかに水が流れる 小さな川には 寒さに震えた 氷が張り Hさんは 氷を割りながら 上流へと 進んでいく 雪と氷で 埋もれた川は まるで横たわる龍のように 冷たい表情を 見せ ピッケルを道案内に よろめきながらも 彼は …

回顧録 no.44 「‥夢の風景 ~深山の寒つつじ 2/4 」

「‥夢の風景 ~深山の寒つつじ 2/4 」 走り続けて1時間ほど 日の射さない 杉林の中の小道が 終わる 僅かな音を立てて 水が流れ 今にも落ちそうな 木橋があった 凍えるような寒さの中で Hさんは手際よく 準備を整え 震えている 私を見て つぶやく 「何してる…

回顧録 no.43 「‥夢の風景 ~深山の寒つつじ 1/4 」

「‥夢の風景 ~深山の寒つつじ 1/4 」 朝 外を見ると 静かに雪が降り続いていた 道もうっすらと白い 昨夜 何気なく 見上げた空は 星ばかりだったから 急に 機嫌が悪くなったのだろう この日は 山に行く約束があった 幹線道路から 脇道に入り さらに 車一台が…

回顧録 no.42 「‥夢の風景 ~次のゴ-ル」

「‥夢の風景 ~次のゴ-ル」 「‥‥‥」 無言のまま 怒りの表情を見せると 曲がった腰を上げて 部屋を出ていく 破れた襖が 音を立てて 喧嘩腰のように せわしく閉まり 西日の射す部屋に 冷やかな空気が 一瞬動いたような 気がした 帰りを喜び 穏やかに 笑顔も見…

回顧録 no.41 「‥夢の風景 ~み空色のバラ」

「‥夢の風景 ~み空色のバラ~」 小高い山から なだらかな曲線を描く 南向きの斜面があった 晴れた秋の昼下がり 澄み切った太陽が 柔らかに斜面を照らしている 水平に造られた 砂利道を 一台の車が 埃を立てて 走ってくる ボンネットの長い 古めかしいトラッ…

回顧録 no.40  「‥夢の風景 ~ 70年前」

「‥夢の風景 ~70年前」 蛇のような 曲りが続き 轍の残る 砂利道だったと思う 暑い夏の午後 灼熱の太陽に照らされた その道を あえぎながら 歩いていく 上るほどに きつさは増したが それでも 峠付近には 涼しさをもたらす 風があって 道の両脇に立つ 細い木…