やす君のひとり言

やす君の情景

~大分市竹中やすらぎ霊園~

霊園風景 その63  「‥ほおずきの光景」

「‥ほおずきの光景」

 

 9月になると 夏の彩りが少しずつ 無くなっていきます

 お盆をはさんで 家族連れの 賑やかな光景から 一転して 静寂な空気の中 

 お墓には 未だ色褪せることなく いくつかの ほおずきが 残っていました

 

 6月から7月頃にかけて 日本各地では 「ほおずき市」が開かれ

 お盆前になると お店の前にも 赤いほおずきが 一斉に並べられています

 食用や薬用にもなり 毒性もあるという ほおずきですが

 日本人には「飾る」ほおずきとして 古くから親しまれてきました

 

 亡くなった家族が お盆に帰ってくる

 その目印は 盆提灯などの灯り 

 赤いガクに包まれた ほおずきの果実も 提灯のひとつ

 お盆の間 このほおずきの中に 籠って 家族と過ごす

 

 いくつものお墓に 飾られたほおずきを見て 思います 

 愛する人が失くなり 残された家族が 偲ぶ想いを形にして 繋いでいく

 生きている人と 彼岸へ渡った人が いつまでも 切れない糸で結ばれている

 こうした美しい習俗が 繋がれてきた この国の素晴らしさ 

 そして ここに住む人々のやさしさ

 ささやかな 愛の形ですが この国に生まれて良かった   と 思えるひとときです

 

 

 美しかった ほおずきの 色があせて 姿を消していく頃

 季節は 秋へと移り やがて お彼岸がやってきます 

 また あの人に逢えますでしょうか

 

 

          【 あなたへ 「ここに灯りがありますよ」】

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f:id:yasuragi-reien:20170207092834j:plain  「ほおずきに 阿児の寝息が 聞こえそう」 

 

 

 

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