やす君のひとり言

やす君の情景

~大分市竹中やすらぎ霊園~

回顧録 no.75  「‥夢の風景 ~祝婚の歌」

 

  「~祝婚の歌」

 

 「結婚して よかったですか?」 と 問われれば

「よかった」 と 答えるに 決まっている

いつも 仲が良かったわけではない 幾度となく 喧嘩も した

それでも 思い出すのは 

楽しそうにお喋りしているとき 桜花を見上げ微笑んでいるとき  庭先で雑草と遊んでいるとき 

愛犬と僕を一緒に叱っているとき  美味しそうな料理を 笑顔で頬張っているとき

仲直りして はじめに話をしたとき

演説の後 良かったこと 悪かったことを 教えてくれたとき

 それから‥

 

40年間 一緒の中で 楽しいことの裏側では

辛いこと 悲しいこと 寂しいこと なども 数えきれないほどに させてしまった

今 独りになり 気づかされることの多さに 愕然とし 心で詫びている

でも…

一緒に過ごした時間が とても幸せに 思えることは 素晴らしい 嬉しい 

独りだったら ゆっくりと 想い起こせるだけの 出来事は 創れなかった

この歳になって 味わっていることの 重さ

残念なことは 今 ふたりではなく ひとりになった と いうこと

それでも… 

やはり 結婚は いいものだ 

 

部下の結婚式で こういう夫婦であって欲しい と 紹介した歌がある

今 読み返し こういう夫婦であったかどうか 自問自答している…

  

 

 

祝婚歌   吉 野 弘 

 二人が睦まじくいるためには 愚かであるほうがいい 立派過ぎないほうがいい

 立派過ぎることは 長持ちしないことだと 気づいているほうがいい

 完璧をめざさないほうがいい

 完璧なんて不自然なことだと うそぶいているほうがいい

 二人のうち どちらかがふざけているほうがいい ずっこけているほうがいい

 互いに非難することがあっても 

 非難できる資格が自分にあったかどうか あとで疑わしくなるほうがいい

 正しいことを言うときは 相手を傷つけやすいものだと 気付いているほうがいい

 立派でありたいとか 正しくありたいとかいう 無理な緊張には 色目を使わず 

 ゆったり ゆたかに 光を浴びているほうがいい

 健康で風に吹かれながら 

    生きていることのなつかしさに ふと胸が熱くなる   そんな日があってもいい 

 そしてなぜ 胸が熱くなるのか

 黙っていても ふたりには わかるのであってほしい

 

 

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