やす君のひとり言

やす君の情景

~大分市竹中やすらぎ霊園~

霊園風景 その102 「‥花咲く 春よ」

 「‥花咲く 春よ」

 

 3月も 終わりに近づいて

 ようやく 寒さから解放され 日々 やすらぎ霊園が 鮮やかに

 色づいてくるとき 

 内にも 外にも 待ち焦がれたかのように 一斉に 新色が 登場して

 見渡す限りが 躍動感で 溢れそうな そんな季節が 春  

 いつもと変わらない 色模様 5年前も 10年前も 50年前も 

 そして‥

 日本中が 焦土と化した あの70年数年前だって 

 山や川や 草木も花々は 変わらぬ光景を 映し出していました

 

 想い返せば あの戦争で 全てを失い 食うや食わずの中から 

 私たちの親や祖父母たちは 再び頭を掲げて 立ち上がり 

 そして今 我が国は 世界に冠たる 先進国となり 人々の暮らしも

 間違いなく あの時代とは 比べようのないほどに 豊かになりました 

 人類は 優れた技術を発揮し 求めた豊かさは 現実のものとなり

 現実となった豊かさは 普通の暮らしとなり もっともっと と 飽くなき 

 豊かさ追求が 続いてきたのです

 

 それから 私たちは 手にした豊かさと 同時に 危うさも 脆さも 弱さも

 この手の中に 入れてきたように 思います‥ 

 だから

 誰もが予測できなかった 今の この時代 慌てふためく人類を 見て

 脆く 弱くなった 精神と肉体 もう一度 その身に 与えられた素の力を生かせ 

 と 天が 叱咤しているのではないか

 豊かさのみを 追い求め 何かを捨ててきた 人々への 警鐘ではないのか

 そう 思わざるを 得ないのです

 

 それでも 四季は 巡ってきます

 足下には 土筆や 蕗の薹が 芽を出し 土手には猫柳が柔らかく光り

 彼方には 木々の周りに 薄緑の若葉が 顔をのぞかせています

 辛いことも 苦しいことも いっぱいあるけれど 私たちの周りは 今

 春の装いに 満ちているのです

 こんな時だからこそ 心に明るさを 灯してあげたい と 思います

 

 どうぞ やすらぎ霊園にお越しください

 ここには 目に見える美しさ そして 満ちてくるやすらぎの心 が

 いつも変わらずに 存在しています

 どなたでも いつでも お好きなだけ  

 春の訪れを お楽しみください

 心より お待ちしています

 

 春分の日が過ぎた 今 

 やすらぎ霊園は 内も外も 桜で 覆われています

 風がなびけば 桃色の花びらが いっせいに 踊り出します

 変わらぬ 艶やかさと 儚さ  それだけでも

 四季の巡りは とても 豊かなのだと 知らせてくれます

 こうした時代にあっても 心を明るくしてくれる この風景が ある限り

 明日への 歩みは 続きます

 

 

 

 

            【3月中旬 山桜の向こうに 陽光桜】

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f:id:yasuragi-reien:20170207092834j:plain 「春愁に 憂れたる心 満ち引きて」

 

 

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