霊園風景 その23 「花咲く クリスマスロ-ズ」
「花咲く クリスマスロ-ズ」
2月末から3月にかけて 春の訪れを告げてくれる
華やかではないけれども 優しい色合いを見せてくれるのが
一般的にクリスマスロ-ズと 呼んでいる花です
ヨ-ロッパでは 花の少ない季節、12月末のクリスマスの頃に 白い花を
咲かせることから 「クリスマスロ-ズ」という名前で親しまれ
日本でも その愛称で広まりました
ただし 私たちが目にするのは 本来のクリスマスロ-ズとは
違う品種だそうです
確かに クリスマスに咲くバラという イメ-ジとは 少し違いますね
品種改良も進み 赤や黄などの鮮やかな色が 数多く誕生しています
日本に伝わってきた時期は 江戸末期から明治初期の頃と いわれています
当時は 観賞用ではなく 薬用として入っていましたが 一方では
花が下向きに咲くことから 一部の人々が 茶花として茶席に飾り
楽しんでいたとか
ちなみに 原種の花に付けられた和名は「初雪おこし」という
なんとも 日本人らしい ワビサビの効いた 名前です
クリスマスロ-ズの 花言葉は「いたわり」や「なぐさみ」 そして「追憶」など
花まだ少ない初春に うつむき加減に 庭の隅などで ひそやかに 咲いてくれる
この花を見ていますと いたわりや なぐさめの心が 芽生えそうになりますから
不思議なのです
でも 見た目以上に この花は とても丈夫です
強い夏の西日さえ 避けていただければ 寒さにも強く 場所も選ばず
鉢植えでも 元気に育ってくれますし 種が飛んで あちらこちらに
芽が出てきます
あなたの 傍にも ぜひ 一鉢置いてあげてください
【花壇墓の中で 春を告げてくれる クリスマスロ-ズ】
「子が巣立ち 泣きや笑いの 春化粧」