やす君のひとり言

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~大分市竹中やすらぎ霊園~

霊園風景 その48  「‥新雪の朝」

 

 「‥新雪の朝」

 

       この冬 はじめての雪が 舞い降りました

  暖かい日が続いていましたから もしかしたら 今年の雪は ないかな  と

  思っていましたら 忘れずに 届けてくれました

 

        小さい頃 冬といえば 雪 でしたし

  膝丈ほどある 雪道を歩いたり 遊ぶことは 当たり前だったような 

  気がしますが 近年は 雪で困ることは ほとんどなくなりました

 

  雪国に住む方々の苦労を考えると 申し訳ない 思いもありますが

  年々 暖かくなっているようで 雪を見ないと 何となく不安を感じてしまいます

  暖かい年末やお正月では  雰囲気や喜びも半減してしまい 損したような 

  

  花木もそうなのです

  寒さを耐え抜いたからこそ 美しい花を咲かせ 葉を茂らせてくれるのですが

  暖かい冬では いつ頃咲けばいいのか 花も迷っているのではないでしょうか

  そう思っていたら やっぱり 冬の真ん中なのに さつきの花が咲いていました

 

  今朝の雪は とてもきれいでした

  山々や あちらこちらの木々 お墓たちの上に 絶え間なく 降り続き

  しばしの間 地上の全てを 白一色で 包み込んでいます

  ビオラにも 水仙にも 椿にも そして 蕾が膨らみ始めた 梅の木にも

  等しく 静かに 冬の便りを届けてくれています

  

  ここに眠る人たちにも 天上より やさしく 舞い降りて 

        微笑みながら 手を広げて 迎えてくれているのでは と 思ってしまうのです

  この世で見える 雪景色は 向こうの世界からも きっと見えていることでしょう  

   

  そうして 季節は 少しずつ 春に向かっていきます

  睦月から 如月 そして 弥生へと 季節は巡り 巡っていき

  私たちの 暮らしにも 多くの出来事が 積んで重なり 喜びや 苦しみなどを

  繰り返さなければなりません 

  それは 生きている限り 誰にでも課せられた 宿命でもありますが そんなとき

  四季の豊かな表情と 折々の移り変りが 

  負けないで 切り開く 前向きの心を 与えてくれます

  

  自然に寄り添い 自然とともに 人生を謳歌し 終焉へと 繋いでいく 

  そんな生き方に 憧れています 

  少し 遅すぎる気もしますが‥ 

 

 

 

      【ほころび始めた豊後梅と 樹木墓に 舞い降りる 初雪】

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f:id:yasuragi-reien:20170207092834j:plain 「君眠る 群青空より 忘れ雪」 

 

 

 

 

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