やす君のひとり言

やす君の情景

~大分市竹中やすらぎ霊園~

霊園風景その78 「‥桜散り 緑映え」

 「‥桜散り 緑映え」

  

  やすらぎ霊園のあちらこちらで 春真っ盛りを告げてくれた 山桜が散っていき

  轍を除けた道路に 花弁が 敷き詰められていきます

  僅かに残る花びらを 押しのけるかのように 真新しく 柔らかな 新緑の芽が  

  勢いよく 伸びてきました

     いつの間にか 主役の交代です

 

  この春の桜もまた 美しい ひとときを 届けてくれました

  変わりゆく 季節の一コマを眺めていると 穏やかな 心もちを 抱かせてくれます

  おそらく 千年以上の昔から 人々は 同じように 名残惜しんだに 違いありません

  春風に乗って 散り散りと なっていく 花びらに 行く世の はかなさ 侘しさなどを

  伝えたのではないでしょうか

  時が移り 時代が変わりゆこうとも 永遠に 桜花への想いは 継がれていくのでしょう

 

  若葉の美しさも 決して 負けてはいません

  艶やかな花々が 空の彼方に 舞い散る頃 一斉に 若々しい芽が 浅黄色に 輝き始め

  光とともに 緑濃く 染まっていきます

  花々が 春を告げる使者としたら 緑は 春にいざなう使者でしょうか

  真上の 葉裏を見上げれば 青空の前で 織り成す 光と影の なんと 美しいことか

  この葉たちは これから夏に向けて 大空をめざし 広がり続けて

  そして 秋には鮮やかに 葉色を変え やがて地表に舞い降りてくる

  緑葉に 四季のうつろいを 馳せられる それだけでも 生きていることは 幸せ

  そう 思うことができるのも また幸せ  幸せの繰り返しは さらに幸せ なのです

 

  卯月から皐月へ 

  花々と木々の緑が 最も華やいで 競い合うかのように 背伸びする季節

  人々の暮らしも 一気に 活力溢れ 元気な声が飛び交う 飛躍の季節

  自然と人が 調和してこその 社会の営み 輪の広がり なのですが

  年明けから 試練ともいえる 日々が 続き 暮らしも 厳しさが増して 

  明るい季節とは裏腹に 大きな不安に さいなまされています

  それでも  長い歴史において 先人たちは 知恵と力を合わせ 幾多もの困難を

  乗り越えて 今に繋いでくれました

  これから50年後 さらに100年後  子孫たちが 

  もっと 素晴らしい環境の中で  活き活きと 生きている‥ ように

  そのため 今 できることを 粛々と 実行していきましょう 

  そう 願う 春の一日です

   

                  【浅黄色に染まる若葉たち】

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f:id:yasuragi-reien:20170207092834j:plain  「晩霜に 鳴くこともなし 青蛙」    

 

 

 

 

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