やす君のひとり言

やす君の情景

~大分市竹中やすらぎ霊園~

霊園風景 その93   「‥美しい11月」

 「‥美しい11月」

 

   11月‥ 「霜月」ともいい 文字どおり霜の降りる月を指しますが

   この頃は 温暖化の影響もあってか 数えるほどしか 霜を見ませんし

   日によっては 暑く感じるときもあるほどで

           とても  冬に入る 月とは思えません

           ですから 11月に入って 霜が降りた朝などは 何となく 嬉しくなります

   さて 今年の11月は 嬉しい日があるのでしょうか

   

   1200年以上前に纏められた 万葉集には 冬が始まる季節らしく

   冬枯れの景色や想いの 歌が 数多く 詠まれています

 

         妻恋ひに 鹿鳴く山辺の 秋萩は 露霜寒み 盛り過ぎゆく         

   「あれほど 鮮やかに咲き誇った 秋の萩が あまりの露霜の寒さで

   盛りの時期が 過ぎていってしまう 

   妻が恋しいのか 鹿の鳴き声も 悲しく聞こえてくる」

 

   僅かな文字数の中に もの恋しく 淋しい想いが 美しく綴られ

   自分も そこにいるかのような 感覚になる

   この歌には 11月の情景が あふれるほどに詰まっている と 思うのです

 

   そして 11月の22日は 「小雪(しょうせつ)」

   冬 なのですが 雪は まだそれほど多くなく 「そろそろ 冬支度をはじめま

   しょう‥‥」 という 時期なのでしょうか

   それでも 北国では 雪の便りが届き始め 日一日と 冬が 近づいている

   身も心も 少しだけ 侘しかったり 淋しかったり 灯りが恋しくなってきます

   そして 間もなく 師走の 訪れです‥   

 

   下の写真は やすらぎ霊園 11月中頃の風景です

   山桜や 紅葉なども 色鮮やかな 表情を見せて

   この年への 別れを惜しんでいるかのように 照り輝き

   やがては 全ての葉が 舞い降り そして 冬の足音が 聞こえてきます

   過ぎゆく日々 過ぎゆく歳月の中 自然の営みは 悠久の昔から

   一寸たりとも 変わりなく 四季の彩り 香り 響きを 私たちに

   教えてくれています

   

   願うことなら あの世の人々にも 届けて欲しい 

   私たちからの ささやかな 贈り物として 届けて欲しい 

 

 

   

      【大空の下 日差しを浴びて 光り輝く 紅葉たち】f:id:yasuragi-reien:20201028131343j:plain

 

 

 

 

 

f:id:yasuragi-reien:20170207092834j:plain 「採る人なく 墓に乗りたる 銀杏や」

 

 

 

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