やす君のひとり言

やす君の情景

~大分市竹中やすらぎ霊園~

回顧録 no.90 「‥夢の風景 ~北の国から」」

 


「~北の国から

 

 「 北の国から‥ 

 

 TVドラマで知った 北海道「富良野」を舞台に 繰り広げられる

 父と子の 3人が 必死に 生きていく 21年に及ぶ成長の物語

 淡々と描かれていく 厳しくも優しい自然と 周りの人々との 出会いや別れは

 まるで 本当の親と子が そこで暮らしているのではないか

 そう思わせるほどに 時代を紡ぎ 超えていく 壮大な抒情詩であり

 父が 朴訥とした表情の中に見せる 我が子への愛情の強さは 胸を打ち 

 子供たちが 成長の過程で繰り返す 希望や苦悩は  

 思わず そこに自分がいて 声をかけ 励ましたくなる‥

 自分の人生と重ね合わせ 涙で霞んだこともある

 

 3月 雪が残る ふるさと 

 中学を卒業し 就職のため上京する息子

 父は 汗して働き得たお金を 乗せてもらうトラックの運転手に渡す

 運転手は 泥のついたその金を 息子に返して 言う

 「自分の宝にしろ」 と

 息子は 送り出した父の思いや温かさ 運転手の優しさに触れ 

 泥のついたお金を握りしめ 涙する

 ドアミラーに映るのは トラックの後を 追ってくる 妹  

 

 父の友が 妻のために家を建てる が その妻は癌が再発 余命は少ない

 誰にも言えず ひとり黙々と 夜遅くまで 釘を打ち鋸を引く

 状況を察した父に 急き切ったように 思いをぶつける

 流す 大量の涙と鼻水は 実際に 2か月前に妻を癌で亡くしていた 男の 

 心の叫び でもあったという

 今も あの涙と鼻水が溢れ出る 映像を思い返すと 妻が 重なってしまう    

  

 それぞれのシーンに 描かれていく 美しい 四季の自然 人々の営み

 そっと 北の風景を 紡いでは 解きながら  

 笑い 泣く人々を 優しく包み込み いつも 風が吹いている

 こういう 豊かな自然の中だからこそ 物語が広がり 深まっていくのだろう

 長い白の冬 清々しい緑の春 天高い青の夏 煌びやかな赤の秋

 それぞれが 時の流れを鮮やかに彩る もう一つの主役として

 見事なまでに 存在していた

 

 21年という時を 駆けていった 北の物語

 今も そこに行けば 純や 蛍や そして 父の 黒板五郎に 

 ばったりと 出逢えそうな そんな 気がする

 いつの日にか あの地に立ってみたい と 願っている‥‥

 

 

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