やす君のひとり言

やす君の情景

~大分市竹中やすらぎ霊園~

回顧録 no.63 「‥夢の風景  ~雪の上の霜」

「~雪の上の霜」 「良人は まれな才能を持っている 学問 武芸 どれをとっても 第一級の師範になれる だが 自分のことよりひとの立場を考える 非常に謙遜で 涙もろく 自分の生活が楽な時は 世間の人たちにすまないと 思うし 自分の苦しいときは ひとは もっ…

霊園風景 その63  「‥ほおずきの光景」

「‥ほおずきの光景」 9月になると 夏の彩りが少しずつ 無くなっていきます お盆をはさんで 家族連れの 賑やかな光景から 一転して 静寂な空気の中 お墓には 未だ色褪せることなく いくつかの ほおずきが 残っていました 6月から7月頃にかけて 日本各地では …

回顧録 no. 62  「‥夢の風景  ~サラのこと」

「~ サラのこと」 サラは 中学生だった娘が妻にねだり はじめて我が家に迎えた 雌の子犬だった コリーを小さくしたシェルティという種類で 名前はペルシャ語の サライ(宿)から いただいた 家族にはとても従順だったが 他の犬との相性はすこぶる悪く 見向…

霊園風景 その62  「‥夏が連れて行く」

「‥夏が連れて行く」 いつの間にか 盆トンボが 姿を消し ヒグラシの鳴き声が 小さく 細く なっていきます お盆にお供えした 花たちも 華やかさが なくなり お参りする人たちも いつもの光景に 戻っていき あの 賑わいが 夢であったかのような 静かな霊園の …

回顧録 no.61 「‥夢の風景  ~丘の上の天国」 

「~丘の上の天国 」 梅雨前の 晴れた日の朝 友を誘い 丘の上の 喫茶店に足を運ぶ 詰め込み研修会の 裏方 合間の休日 疲れた体と心が 癒しを求めていたから 人のいない 上をめざした 施設探しの時に 偶然見つけた 場所 何もない 青と緑の境 絵に画いたように…

霊園風景 その61  「‥ヒグラシの鳴く頃」

「‥ヒグラシの鳴く頃」 都会の街路樹や公園などで 鳴くセミには 暑さを 後押しするかのような そんな 響きがあります 特に 「ジィジィ」と 甲高く鳴く アブラゼミは その筆頭でしょうか 夜遅くや 朝早くから 庭木で 鳴かれると 熱帯夜で寝不足状態の心身に …

 霊園便り 「‥お盆が来ます」

「・・お盆が来ます」 子どもの頃 迎えたお盆 年を重ねて 迎えるお盆 60年ほどの わずかの間でも 親しんできた風習は 少しづつ 変わってきました 抱いてきた 想いも同じ 今いる ここが全て と 信じていた子供時代 「死」は 縁のない はなし 近所や親せきで …

回顧録 no.60 「‥夢の風景  ~何も言えなくて 夏 3/3」

「~何も言えなくて 夏 3/3」 入口から見えない席で グラスは 空いており 赤くした まなざしが 心の中まで 見透かしているかのように 「ひさしぶりね‥ この前はありがとう‥」 出てくる言葉を 探しきれない 「コ-クハイを‥」 少しの沈黙のあと そのひとは 視…

お盆フェアのお知らせ

・‥…━…‥・お盆フェア・‥…━…‥・ 8月10日(土)~15日(火) やすらぎ霊園では、お盆フェアを開催いたします。 ご家族が集まるお盆にぜひ、皆さまお揃いでやすらぎ霊園にお越しください。 フェア限定の企画をご準備して皆さまのお越しをお待ちしております。 -…

霊園風景 その60 「‥やすこさんの物語  3/3」

「‥やすこさんの物語 3/3」 やすらぎ霊園へ向かう その前に 船から トラックに移らなければなりません 次々と 運び出されて いく石たち やす君も 箱詰めされたまま 船から降ろされて 大きなトラックに 積み込まれていきました やすこさんが心配です でも‥ 大…

回顧録 no.59 「‥夢の風景 ~何も言えなくて 夏  2/3 」

「~何も言えなくて 夏 2/3」 それから 何日か開け 職場に電話を入れて 断ったことを 報告した 電話の向こう 「ありがとう‥」以外は ほとんど耳に入らなかった その年の夏 陽炎が立つほどの 暑い日が連続する頃まで あのひとから 連絡もなく 喫茶店にも ほと…

霊園風景 その59 「‥やすこさんの物語  2/3」

「‥やすこさんの物語 2/3」 そこから トラックは ひたすら 南をめざして走ります やすこさんは 固い体ですから 痛くはありませんが 揺れが激しいと 壊れることが あるのです でも あの 親切な職人さんが 古毛布で すっぽり 包んでくれたので ちょっとは 安心…

回顧録 no.58 「‥夢の風景 ~夏休みの 新吾十番勝負」

「 ~夏休みの 新吾十番勝負 」 小学校の夏休みの夕刻 当時 村に一軒あった 公民館まで 家族そろって 映画を見に行く 何もない 村唯一の娯楽が 忘れた頃に やって来る 巡回の映画会 父親の照らす 懐中電灯と 真夏の月を頼りに 1時間を超える道程 それでも 嬉…

霊園風景 その58  「‥やすこさんの物語  1/3」

「‥やすこさんの物語 1/3」 以前 紹介しましたが 芝生墓地の前で くつろいでいる 本当に やさしい笑顔をしている モニュメントが やす君です 彼の周りには 多くのともだちが います そして 少し離れた場所には 実は やすこさん という やす君の妹が いるので…

回顧録  no.57 「‥夢の風景  ~何も言えなくて 夏 1/3」

「 ~何も言えなくて 夏 1/3 」 その歌を 聞いた瞬間 はるかな昔の 自分に還っている 記憶は 不思議なもの いつもは忙しさや 目の前のことに かまけ その出来事などは 心のどこにも 存在しないのに ふとした時 まるで 昨日のことのように 心の中に 小さく 浮…

霊園風景 その57  「‥花のお墓の お花たち」

「‥花のお墓の お花たち✿」 初夏を迎えて いよいよ元気な 花たち 今回は 霊園内を彩る 夏の花たちのご紹介です 前回 ご紹介しました 花のお墓 に植えている花は 何十種類にも及び 毎年入れ替える 1年草もあれば 数年は植えっぱなしの 多年草もあります 手間…

回顧録 no.56  「‥夢の風景  ~乗れない自転車 2/2 」

「~乗れない自転車 2/2 」 校庭の向かいに 川が流れ その先から なだらかな傾斜で 山が続く 杉や檜の 濃緑に混じって ブナや紅葉が 着飾り始める 校庭の桜葉も 色づきながら やがて 季節が冬に向かう 頃 僕は まだ 自転車に乗れなかった 気弱だったから 友…

霊園風景 その56 「‥亡き人に 花のお墓たち」

「‥亡き人に 花のお墓たち」 3段 × 10区画の 30区画だけ 「花のお墓」があります 好きだった花で 故人を供養したい という ご家族の願いに応えて 3年前から 販売を始めました お子さんやお孫さんに引き継いでいく 「永代」契約と 30年間を使用期間とする …

回顧録 no.55  「‥夢の風景 ~乗れない自転車  1/2 」

「~乗れない自転車 1/2 」 春 小学校の 小さな校庭の隅に 子供用の自転車が 置かれていた 当時 自転車を持っている 友達は少なく 持っている自転車も 大人のお下がりの サドルに座れない 大きなもので だから 乗れる友達も限られていた 真新しい 青色の自転…

霊園風景 その55 「‥柔らかな 若葉たちへ」

「‥柔らかな 若葉たちへ」 桜の謳歌が終わり 季節は五月へ 花木や 草花も 元気に花を咲かせ それぞれに美しさを競います それでも この季節の主役は 新緑だと 思うのです 遥か彼方から 若草や若葉 そして深碧や山葵の新緑が 色模様を織りなして 点々と 柔ら…

回顧録 no.54  「‥夢の風景 ~月夜と おじいさん」

「~月夜と おじいさん」 満月の夜で 明るかった 田んぼには 水が張られ 小さな稲の苗が並んでいたから 5月頃だったろう お風呂に入り 夕食もすんで 子供たちは寝る時 なのに 僕は ひとり あぜ道に立っている 寝間着姿に下駄を履き 片手には 懐中電灯を 持ち…

霊園風景 その54  「‥お墓たちの話」

「‥お墓たちの話」 「来ないねぇー」 「うん‥」 「いつ来たの?」 「‥‥」 「いつ来たの?」 「‥‥」 「いつ来たの!!」 「‥‥ 覚えていない」 「なぜ 来ないのかなぁ」 「子供たちは遠くに行ったし 両親も 年老いたし‥‥ 来たくても来れないんだ と思う」 「そ…

回顧録 no.53   「‥夢の光景 ~竹職人のKさん 」

「‥夢の光景 ~竹職人のKさん」 70才くらいだったろうか 奥さんと 二人暮らしの その人は 母屋の下 道のすぐ上にある 小さな 物置の前で 竹細工を しており 顔つきやしぐさからは とても想像もできない? 細やかで 美しい 製品が 生まれていた いつからと…

さつき日和のお知らせ

∵∴∵∴∵∴∵∴さつき日和∵∴∵∴∵∴∵∴ 令和のはじまり、5月1日から6日まで「さつき日和」を開催いたします。 期間中、ささやかなプレゼントもご準備しておりますので、お墓を検討中の方、園内を見学されたい方、お墓に関する悩みがある方など、 ぜひ、新緑が美しいや…

霊園風景 その53   「 ‥この頃のやす君 」

「‥この頃のやす君」 彼が ここ 「やすらぎ霊園」に来たのは 新しい区画が誕生した時 だったから もうすぐ7年になる 最初の頃は 訪れる人も 少なくて 寂しい思いをしたことだろう 晴れた日や 花木が鮮やかな時は 少しは気分も和らいだと 思うけど 雨や雪が降…

回顧録 no.52  「‥夢の風景  ~お雛様の春に」

「 ‥夢の風景 ~お雛様の春に」 明かりを消して 夜の窓を開け カ-テン越しの 庭に咲く 桃色の寒緋桜を見ながら 「まだ少し 寒いねぇ」なんて 言葉を かけて ぼんぼりの オレンジ色が 雛壇に降り注いでくる 今年も 灯ってくれた この明かり 電球も切れること…

霊園風景 その52  「‥この春の 青空めざす 山桜」

「‥この春の 青空めざす 山桜」 いつもどおりに 訪れてくれる 春 四季の移り変わりの中で いちばん 心ときめく とき 辛いことや 苦しいことは 避けられないけれど そんなことも なぜか 少しだけやわらいで また 頑張ろう と そして 何か いいことがあるかも…

回顧録 no.51  「‥夢の光景 ~赤いコートのMさん  3/3 」

「~赤いコートのMさん 3/3 」 それから 二人は 喋ることもなく 弁当を食べ続けていた 春の雲が 静かに流れ 晴れと曇りが 交互に届いてくる 高原 そこから見える 空は 限りなく広く そして 長い髪の Mさんの横顔は とても美しかった なぜ あの時 僕は そこ…

霊園風景 その51 「‥春の詩  寒緋桜と陽光桜 そして山桜」

「‥春の詩 寒緋桜と陽光桜 そして山桜」 やすらぎ霊園にも 一気に 暖かさが増し 桜たちが 美しさを競う春の到来です まず 濃い赤色の花を 披露してくれるのが 寒緋桜 その花形は どこまでも 慎ましく うつむき加減に 咲き誇ります 台湾や中国を原産とします…

回顧録 no.50 「‥夢の風景  ~赤いコートのMさん 2/3」

「~赤いコートのMさん 2/3」 秋のうちにきれいに刈られた 広い高原は ちょうど 真ん中あたりに 小屋があり 春から秋にかけては 牛舎として使われていたが 春浅いその時期は まだ 空家で 種々雑多の農具が 詰め込まれていた その小屋の入口に 担任の先生が…