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~大分市竹中やすらぎ霊園~

霊園風景 その107 「‥梅雨来たりなば 夏遠からじ」


  「‥梅雨来たりなば 夏遠からじ」

 

      5月15日 大分に 例年になく早い 梅雨が訪れました

  昨年の梅雨入りは 6月11日でしたから 1ケ月近くも 早いことになります

  それでは 梅雨明けは いつ頃になるのでしょうか

  昨年 大分が明けたのが 7月19日でした

  梅雨入りが 早かった分 明けるのも 早くなるかというと 

  過去の記録では 梅雨入りが 早い年でも 

  梅雨明けは 例年どおりだった そうですから

  災害時の備えも含め 長雨への準備と覚悟が 必要なようです 

   

  なぜ つゆを 「梅雨」と 表すのでしょうか

  諸説ありますが この時期が 梅の実が熟する頃であることから 

  「梅の雨」=「梅雨」という説

  あるいは 雨の多いこの時期には 黴(カビ)も多いことから

  「カビの雨」=「黴雨」=「梅雨」に 転じたという説 等々

 

        ほぼ毎日 まとわりついてきて うとましくも思う 梅雨

  周りに 「梅雨が好き」 という 人は あまりいませんが

  わたしは 大雨は別として 静かに降り続く 雨は 嫌いではありません

  と いうより いっとき 雨の止む瞬間が 好きなのです

  雨音から解放され ふっと 空気が優しくなる瞬間 風がそよぎ そこに 

  わずかでも 光が 射そうものなら

  たちまち 身も心も ここから 解き放たれるようで 

  それは 真向かいの山々から 降りてくる 細やかな霧であり

  裏山に群生する 竹林から 吹いてくる 穏やかな風であり

  無言の空気 心に響いてくる 優しさの 瞬間なのです

 

  雨上がり やすらぎ霊園の 風景も そんな優しさに 包まれています

  いつも そこにある 当たり前の風景ですが 雨の日は

  一味も二味も 違って 何か新しい発見をしたように 広がるのです

  いいことや悪いこと これまでの苦しさや辛さなど 何もかもが

  洗い流され 清々とした 変わりゆく世界  

  そこに立てば 心穏やかな 時間が 過ぎていき

  誰もいない 雨まじりの霊園は 

  子供の頃に見た 温泉街の 片隅  細道の上に 降り続く

  静かな 雨音に似て どこかで 懐かしさに 触れている

 

  どうぞ 雨の日にも やすらぎ霊園に お越しください

  晴れた日には 似合わない 甘酸っぱくて 少しだけ 苦い

  そんな 思い出を 蘇らせ 忘れ去ることも できます

  艶やかではないけれど 昔のあの頃 過ぎ去った日々に 戻れそうな そんな

  気がする

  今朝の やすらぎ霊園光景です

 

 

 

    【6月 梅雨に煙る 静かなやすらぎ霊園 モニュメントの やす君たち】   

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  「五月雨の 晴れ間に出でて 眺むれば 青田涼しく 風わたるなり」  良 寛

     長雨が止み 晴れたわずかな間に 庭に出て 彼方に広がる風景を眺めている

  田植えしたばかり 若苗が たおやかになびき 涼しげな風が吹いてくる 

  何と 清々しい心持なのだろう 充足感が満ちてきて 気がつけば 微笑んでいる 

  もうすぐ 夏が来るのだ 

 

  

f:id:yasuragi-reien:20170207092834j:plain 「蚊遣火に 煙るかのよう 墓の吾子」

 

 

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