やす君のひとり言

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~大分市竹中やすらぎ霊園~

霊園風景 その97 「‥冬来たりなば」

 「‥冬来たりなば」

 

   これほど 静かな年明けを 迎えるのは 初めてのような 気がして

   しらじらと 夜が明け 東の空に広がりゆく オレンジの 陽

   樹木墓 木立の日陰に 残る 昨夜の雪も 新しい年を 

   祝うかのように 真っ新に見えて 今は 間違いなく 新年なのです

   昨年と 同じことが 繰り返されるのですが この年が いつも以上に

   愛おしく思えるのは 前年の大半が 苦しさや辛さの 重なる

   日々だったからでしょうか

 

   この 凛とした 空気の中に 佇んでいると 昨年の出来事は

   全てが 夢の世界の ことのように 思え あれはまぼろし

   以前と変わらない暮らしが ここにあるのだ そんな 淡い期待も抱きます 

   昨日の続きの 今日なのだから 変わるはずはないのだけれども

   それほどに 昨年の暮らしを 記憶を 消し去りたい と 思うのでしょう

   真っ白なキャンパスに 描くように 真っ新な 2021年を創りたい と

   誰もが 願いつつ 「希望よ 叶え!」 と 心で祈ります

 

   今 世界中で 起きていること この国で 私たちが 経験していること

   それは とても 厳しく 辛いことの 繰り返しで

   時には 心が折れそうになる時も あります 

   誰もが 感染する恐れがあり 誰もが さらに 苦しく 厳しい 環境に

   置かれ 最悪の場合 死に至る可能性も あって 

   それは 私かも そして あなたかも 知れません 

   こうした時代にあって 私たちは どう 生きるべきなのでしょうか

   当たり前のように 暮らしていた あの時代に 戻るためには‥

   

   騒ぐマスコミや それに煽られて批判する 人々だけ 見ていても 

   真相は わかりません

   声を上げる 一部の人々を見るのではなく 声を上げない 大多数の国民を

   見るべき なのだと 思います

    「声なき大多数の国民」は 起きていることを 正しく判断し 

   指示や要請に従って 最適な行動を 選択しているのです

 

   それは‥

   何千年にもわたり 受け継がれてきた この国の人々の 心底に流れる 文化 

    「私」を主張する前に 「公」を大切にする

    「和」を尊いとする 精神に あるような気がします

     俄作りの 薄っぺらの 文化ではなく

   遥かな昔から 幾世代にもわたって 脈々と 受け継がれてきた 

   民族に流れている 「和」の心で 磨かれてきた 文化なのです

   それが この国の人々の 礎であり 本流であり 

   これからも 永遠に 流れていくことでしょう

   その流れがある限り この国と この国の人々は 不滅であり

   必ず 次の時代を 切り開いていくと 信じています

 

            2021年 どうか 皆さまが 

   少しでも 明るく 楽しく 希望を持って

   日々の 朝を 迎えることができますように‥ 

   少しでも 穏やかな 心で 充実感に満ちた 

   日々の 夜を 迎えることができますように‥ 

 

  

           【昨夜の 雪が残る 樹木墓の朝】

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 f:id:yasuragi-reien:20170207092834j:plain 「霜夜にて 灯無き村 獣鳴き」

   

   

   

 

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